原文(はらふみ)のママ2

創作ストーリー
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その日の放課後

「大輔くん。ちょっと時間ある?」

「うん、いいけど……。」

「ちょっと来て。」

文は大輔を人気のない食堂の前の廊下に連れて行った。

大輔はなぜか期待していた。もしかして告白ではないかと。

廊下で文が話し始める。

「私の親がライターだって聞いた?」

見当違いだったようだ。

「あー、隆浩から聞いたけど。」

「確かに、親は『原文ママ』って名前で記事を書いているんだけど、誤解されがちなのが、あれお母さんじゃなくて、お父さんが書いているの。

「え?」

大輔は文の言ったことが飲み込めなかった。

「意味不明だよね。お父さんがママって名前で記事書いているんだから。」

「う、うん……。何でお父さんが『原文ママ』って名前で書いてんの?」

大輔は少し冷静になり、そう訊いた。

「私ね、小さい頃、親が離婚してお父さんと一緒に暮らすことになったの。」

「お母さんはどうしたの?」

「何かね、もともとお母さんとお父さんが結婚するの母方のおじいちゃんが反対してて、それを押し切って結婚したらしいんだけど、おじいちゃんがことあるごとにお父さんをいびってたみたいなの。

それで、お母さんがあなたを不幸にさせないために離婚しましょうって言って離婚した。」

文は話し続ける。

「おじいちゃんはお父さんとの間に生まれた私もあまり好きではないみたいだったから、話し合って親権はお父さんになったの。」

「そうなんだ。何かごめん、聞いちゃって……。」

「いいの。で、お父さんは仕事しながら私の面倒をみてくれて、お父さんだけどお母さんがやることもやってくれていたから、お父さんが『俺はお前のパパでもありママでもあるんだ。』って言ってね。

ネットの記事書くときにパパって使うよりもママの方がいい印象与えるからってお父さんが言ってた。何か、よく分からないんだけどね。」

「そうなんだ。」

大輔は納得したが、疑問に思うことがあった。大輔は文に訊いた。

「ところで、何でそのことを俺に教えてくれたの?」

「大輔くん、私のこと覚えてるかなぁって思って。でも、喋る機会がなかったからお父さんのことを話題にして話そうかと思ったの。私、大輔くんのことが好きだから……。

「え、最後何て言ったの?」

「あ、いや、とにかく大輔くんと久しぶりに話せてよかった。じゃあね!」

「お、おう……。」

大輔は少し腑に落ちないところがあったものの、文とあの頃のように話せたのは良かったと思った。

文の家で

「ただいま。」

文は大輔と話した後、家に帰った。リビングにはワンピースとセミロングのかつらを被ったオネエがいた。

彼こそ、原文の父親。または、原文ママなのだ。

「おかえりぃ、文ちゃーん。今日も良い記事書けたわ~」

「そうなんだ。良かったね。」

「あんた、大輔くんに告白してきた?」

「……話しかけることはできたんだけど、怖くて告白できなかった。」

「駄目よ~、今は女の子でもがつがつ行かないといけない時代よ。待ってちゃ駄目!」

そう言っているとピンポンが鳴った。

「はいはい、今行きます~。」

文のお父さんが玄関に向かう。

インターホンを見て、お父さんは驚きドアを開ける。

「亜実。どうしたんだよ。」

「久しぶり。彰。」

文は何事かと思いリビングから玄関に行く。

「お父さん?この人はどちら様?」

文がお父さんに言うと、女性が答えた。

「まだ小さかったから覚えてないわよね。私は、文の母親。」

「え?」

文は驚く。長年会っていなかった母親が今、目の前にいる。

文もお父さんもこの状況が飲み込めなかった。

続く

この作品はフィクションです。
作中の人物は架空であり、実際の人物・団体とは一切関係ありません。

おまけ(そもそも原文ママとは?)

この話に出てくる原文ママですが、

実際は誰かのペンネームではありません。

誰のママでもないってことですね

調べてみると「原文ママ」は「げんぶんまま」と読み、意味はこう言う意味だそうです。

文章引用などにおいて、誤字事実誤認思われる記述が含まれている部分をあえて訂正せずに掲載する場合に、原文そのまま載せていることを明示する表示。「〔ママ〕」のように表示することも一般的

原文ママとは何?ーweblio辞書より引用 引用元(https://www.weblio.jp/content/原文ママ)

「原文ママ」の「ママ」はそのままって意味なんですね。

やはりYahoo!知恵袋とかにも

原文ママって何?

みたいな質問多かったです

原文ママって誰? とか原文パパもいるの?

とかって面白い質問がわんさか出てきます(笑)

Yahoo!知恵袋を見ると

なぜ原文ママのママはカタカナなのかの質問に

校正用語です。昔、校正をするときは地の文(たいていひらがなと漢字で書かれている)と区別するために、カタカナで指示を書き込みました。例えば、不要な文字には「トル」、字間を空けるときは「アキ」など。ですから「原文のまま」という注意書きも「ママ」なのです。

原文ママのママはなぜカタカナなんですか?ーYahoo!知恵袋より引用 引用元(https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1061023800?__ysp=5Y6f5paH44Oe44OeIOOBquOBnOOCq%2BOCv%2BOCq%2BODig%3D%3D)

なるほど、記事の実際の文と区別するためにカタカナなんですね。

これはひらがなやカタカナ、漢字が混ざっている日本語の便利なところですね。

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